Webライターとして生きる

五条ダンのブログ。「楽しく書く」ための実践的方法論を研究する。

ランサーズでは実名と匿名のどちらで活動するのが得策なのか

ペンネームで不利になることは一切ない

 例えばランサーズで「フリーランス」として活動するときに、プロフィールに載せる名前を実名にするかペンネームにするかで、迷うことがあるかもしれない。結論から述べると、ペンネーム(ハンドルネーム)でまったく問題ない。ランサーズで稼いでいる上位数パーセントの人たち《認定ランサー》の自己紹介欄を見ても、ペンネーム派が圧倒的多数だ。

ペンネームの一例

「ランサーズ」登録ライター一覧

 上記の登録ライター一覧を見てほしい。ランサーズでWebライターとして活動している人のリストだが、ペンネームどころかアルファベットのユーザー名表記のままの人も多く見受けられる。つまりランサーズでは「ライターの誰々さんが書いた」という自己ブランディングはあまり求められていない。

 ランサーズには、クライアントがランサーを評価できる「評価システム」が整っているので、つまりクライアントとしてはどのようなヘンテコなペンネームで活動していようが、評価の高い人に発注したい。自己紹介欄や経歴資格欄はしっかりと書く必要があるけれど「ペンネーム」は本当に何でもいい。

 ちなみに僕のペンネームは「五条ダン」と言う。まるで"ご冗談"のようなふざけた名前だが、この名前経由でも、仕事のお誘いを頂いたことがある。だから名前は本当に何でも良いのだ。

しかし「私は」実名顔出しで活動している

 ここが起承転結の「転」目玉焼きをひっくり返すパートだ。上の段落で「ペンネームでまったく問題ないよ! 匿名の方が多数派だよ!」と書いた。けれども、僕はランサーズで実名顔出しで活動している。多くの人が取っている方法と逆の手法を選ぶ《逆張り》こそが僕のモットーだからだ。

 フリーランスとしては、ペンネームと実名の双方で活動をしたことがあるので、ここではあえてランサーズで実名顔出しするメリットを語っておく。

他のランサーとの差別化

 割の良い案件には、多くのランサーが応募に殺到する。仕事の奪い合いになる。もしも仕事の単価が決まっている場合には、クライアントは次のようなランサーに発注したいと考えるだろう。

「実績のあるライター=認定ランサー」

 つまり、プロジェクトの争奪戦においては、ランサーズ公式の「認定ランサー」(上位数パーセントの実績者のみに与えられる称号)でなければ、不利に立たされるのだ。実績のあるライターはさらに実績を積み、実績のないライターは実績を積める仕事をなかなか獲得できない。

「人気のあるものがますます人気になる」は、この世を支配する法則のひとつである。

 つまり実績のないライターが認定ランサーに打ち勝つための戦略が「実名顔出し」なのだ。前述のとおり、認定ランサーの多くは匿名で活動している。ランサーズではほとんどの人が実名を出していない。だから、「実名であること」でクライアントの目を少しは引くことができる。

「実名の方が安心感がある」は、まやかしに過ぎない。しかし、クライアントの立場になって考えてみると、実名のライターを選びたくなる理由が見えてくる。まず、クライアントはライターに発注をする際、次のようなことを心配している。

  • 〆切を守れない人だったらどうしよう
  • 途中で音信不通になったらどうしよう
  • 原稿放棄してバックレるライターさんだったらどうしよう
  • コピペで著作権侵害するライターさんだったらどうしよう

 こんなひどいライターは本当にいるのか? と疑問に思われるかもしれないが、いる。本当にいる。世の中は広いもので、クライアントにもひどい人はいるが、それはライター側だって同じである。

 上記のようなリスクをなるべく回避するためには「実名顔出しのライター」に仕事を頼んだ方が安心感がある、というのは納得してもらえるだろう。なぜ安心感があるのか? 相手の身元がはっきりしていれば、いざというときは裁判にできるからだ。(もちろんペンネームだろうが何だろうが債務不履行があれば裁判にできるけれども、気持ちの問題としてそういう安心感がある)

 僕自身も、当初はランサーズで匿名活動をしていた。けれど実名に切り替えてから、プロジェクトの当選率が上がった。実名の恩恵を受けているのを実感する。

実名のもうひとつのメリット

 こちらのメリットの方が大きいかな。例えば筆者を重視するコラム記事の依頼の場合、前提条件として「実名顔写真付きで」記事を書いてください、という仕事がある。他の案件よりも単価が良いことが多いし、記名記事なのでそのまま実績紹介に使える。

 こうした案件は、実名を出す気がなければ受注できない。また、営業活動で会社にポートフォリオを持ち込む際にも、実名での実績があると非常にやりやすい。僕はあのSNSはうまく扱えないのだけれど、人によってはFacebookも大きな武器となるだろう。

 あと、せっかく実名で活動をするのであれば、是非「自分のポートフォリオサイト」を作っておきたい。仕事の受注をランサーズだけに依存するのは危険だ。手数料も20%取られてしまう。

 実名で実績を積めば、クライアントさんに名前を覚えてもらえ、もしかすると次回はポートフォリオサイトの方から直接発注してくれるかもしれない。(ランサーズを使っての直接取引の誘引は規約違反なので注意)

 本業でフリーランスをやるのであれば、実名を晒すデメリットはほとんどない。どーん!と名前を出してしまおう。

まとめ

  • ランサーズはペンネームでOK!ほとんどの人が匿名であるし、認定ランサーだって匿名で活動している。ペンネームで不利になることはない。
  • だがあえて私は実名で活動している。逆張り戦略も大いにあり!

【目次】「楽しく書くためのライティング講座」へ戻る


Copyright (C) 2016-2019 五条ダン All Rights Reserved.