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五条ダンのブログ。「楽しく書く」ための実践的方法論を研究する。

自治会(町内会)の草刈り問題で、現役自治会長が伝えたいこと

私は、そこそこ規模の大きい自治会の会長をしている者です。ライターの五条ダンと申します。

ちょうど5月に自治会として、地域の「草刈り清掃」をおこないました。そのときに得られた知見、そして自治会長として伝えたいことを一問一答形式で書いていきます。

Q1.なんで自治会が地域の草刈りをやっているの?

A.ボランティアです!

まず最初にはっきりとさせておきたいのが、公道・公園の草刈りは本来的には「行政」のやるべきことであり、自治会の仕事ではありません。

(※市の道路課や公園課のやるべきことです。)

当然ながら「草刈りは自治会がやらなきゃダメ」という義務が発生することはないです。

場合によっては、草刈りについて市から自治会に対して助成金が出ているケースもあるでしょう。それでもそれはあくまで「市からの依頼を受けて、自治会が善意でボランティアとしてやっている」ことに変わりはありません。

草刈りに限らず、自治会活動を義務感で縛り付けておこなうと、住民間の軋轢を生んでしまう恐れがあります。草刈りは義務でも何でもなく、善意で行政に協力しているのだという認識が大切です。

Q2.地域住民の高齢化で草刈りの継続が難しくなってきた。どうすればいいの?

A.市役所(行政)に頼もう!

私のところの自治会では「表の公道」「裏の公道」「公園その1」「公園その2」と、計4つの草刈り清掃拠点がありました。

しかしながら、やはり4つすべての場所で草刈り活動を続けるというのは、負担があまりにも大きく、長くは続きませんでした。

で、過去に市役所の方に電話をかけて、公園の草刈りだけでも市の方でやってくれと頼んだのですね。

ところが「公園は地域住民の子どもたちが使っていて、その恩恵を受けているのだから、地域の方々で協力してやってほしい」といった回答が返ってきて(その頃私は自治会の役員メンバーではなかったので詳しい経緯は分からないのですが)紆余曲折あったそうです。

たしかに子どもが喜んで公園を使ってくれているのなら公園清掃もやりがいはあるのですが、悲しいことに子どもが人っ子一人いないのですよ!!

もうまったく閑散としていて、誰かが遊んでいるところを見たことがない。10年ほど前は、子どもがたくさんいて、新しい遊具もどんどん増やしていくくらいには賑わっていました。ところが今では肝心の子どもが公園に来なくなってしまった。

少子化なのか時代の流れなのか分かりませんけれども、公園はまるで草刈りをするための雑草栽培畑のようになってしまって、本末転倒の状態でした。

脱線しすぎたので話を元に戻しますと、最終的に公園2箇所は市が業者に依頼して、やってくれることになりました。

今まで、鎌を使って手作業でやっていた作業。業者さんの電動草刈り機ならば、あっという間に終わります。

結論。

公道・公園の草刈りは、自治会が「無理のない範囲」でやれば良いのであり、それ以上のところは行政に任せるのが一番です。

Q3.自治会に加入している人は、草刈り強制参加なの?

A.自治会は任意加入団体であり、強制はダメです!

自治会の草刈り清掃の告知書がありまして、そこには「皆さまご参加くださいますようお願い申し上げます。」と堅苦しい文面で書かれている。

でもこのような強制感のある文言は宜しくないだろうということで、私が会長になってからは「ご参加できる方は、ぜひご参加ください。」の表現に改めました。

例年引き継がれる掲示ポスターも、「かわいいフリー素材集 いらすとや」の無料イラストを入れて、親しみのある形のものに一新しました。

その結果、(まったく意図していなかったことですが)本年度の草刈り参加人数は、例年よりも10名増えました。

回答にも書いたように、自治会は任意加入団体であり、地域住民が自由に入会・脱会できるボランティア組織です。(法律的にも)何かを強制するということがあってはなりません。

あと、自治会によっては草刈りに参加しなかった人に対して、出不足金(制裁金)を請求するところもあるようです。

しかし、まるで罰金のようで心が咎めますし、徴収に伺う役員さん(班長さん)も嫌だろうなぁ……と思います。出不足金の徴収にかかる見えない人件費を考慮するならば、やめた方が良いケースの方が多い。

出不足金が原因で住民同士の軋轢を生んでしまっては、自治会運営の趣旨に反します。

うちの自治会では出不足金の徴収はやりません。

その代わり、参加者さんには、お茶・ジュース・洗剤・ティッシュ箱などの粗品をお渡しするようにしています。とにかく平和的にやりましょう。

Q4.自治会で草刈りをやる意義はあるの?

A.住民間の良いコミュニケーションの場として機能しています。

自分が自治会長をやってみて分かったのは、自治会の清掃・草刈りの行事に楽しんで参加してくれている人がとても多いなということです。

ご高齢の方に「草刈り大変ですよね。疲れたらお休みされても大丈夫ですよー」と声をかけてみると、「いやいやとんでもない。私みたいな独り身のもんは、こうやって体を動かして、誰かとおしゃべりできる場があることに、本当に感謝しているんですよ」とお答えいただいた。

草を刈ることそのものよりも、地域住民が楽しくコミュニケーションを取れる機会を整えることが、草刈り・清掃キャンペーンには重要だと実感しました。

Q5.草刈りでの怪我対策はどうするの?

A.保険に加入しましょう!

地域によって名称は異なりますが「自治会活動保険」「市民保険」「ボランティア保険」みたいな保険制度があります。

私の地域では、市に事前に届け出をすることで、その日の草刈りで万が一の怪我をしたときに、傷害保険が適用されるシステムが整っています。

雑草を引っこ抜くくらいの規模であれば良いのですが、鎌や電動草刈り機を使って規模の大きい草刈りを実施するときは、やはり保険に入っておいた方が安心です。

Q6.自治会の役員が草刈り実施にあたって注意することは?

A.草刈り用具の徹底管理です!

自治会の倉庫を開けてみてびっくりしたんですが、鍬、鋤や長刃の鎌ですとか刈り込み鋏ですとか、凶器となり得るものが60本くらい入っているのですよ。これだけ武器があれば百姓一揆もできてしまうな、と。

万が一、これらの用具が盗まれて傷害事件でも起きたら大変です。子どもが触るのも危険です。

用具の個数をきっちり帳簿につけて、草刈りの前後で数の不足がないかを確認しておく必要があります。

ちなみに草刈り時に必要となる軍手やゴミ袋は、私の地域ですと、市から無償で貰うことができます。行政の方でもさまざまな支援をやっていますから、利用できる制度はどんどん利用しましょう。

自治会長は不安を抱えています

私はクジ引きで自治会長に選ばれてしまった人間で、正直、当初は自治会運営のイロハも分かりませんでした。

自治会の運営方法は本当にこれで良いのか、今でも悩んでいますし、悩みながらも試行錯誤し、改善できるところは改善していきたいと考えています。

運営していくなかで、やはり「自治会が強制して加入者に○○させる」「役員さんに○○の負担を押しつける」といったことは、あってはならないなと強く感じます。

PTA問題にも同じことが言えるのですが、我々は善意で活動している集まりであり、仕事としてやっているわけではありません。

ですから、草刈りでも負担があまりにも大きいところは行政にお任せし、自分たちのできる範囲で「楽しく」活動していきましょう。

それが、当記事で最も伝えたい主張です。

この記事には、おそらく検索経由で来てくださった読者さんが多いと思います。

「自治会 草刈り」のキーワードで検索すると、やはり不満を抱えていらっしゃる方、悩んでいらっしゃる方はとても多いです。

もしも、当記事を自治会長・町内会長さん、あるいは役員さんが読んでくださっているのであれば、地域こそ異なりますが、私とともに自治会をより良く運営するために(草刈り行事等のあり方を含め)改善してければいいなと感じます。

当ブログの自治会運営コラム

当ブログでは過去に次のような自治会コラムを書いています。こちらも合わせてご参考にしていただければ幸いです。

 

以上、読んでくださってありがとうございました。

(了)

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