Webライターとして生きる

五条ダンのブログ。「楽しく書く」ための実践的方法論を研究する。

在宅ワーカーからの搾取によって成り立つテープ起こし業界の闇

正直に言ってこのような暗い内容の記事はもう書きたくもないのだが、あまりにも我慢ならないものを見つけてしまった。

後述するが、僕は一般社団法人 日本クラウドソーシング検定協会を経由してこのテープ起こし会社を知った。

上のサイトを見てもらえれば分かるとおり、テープ起こしを1分99円というあり得ない廉価で引き受けている。

通常、テープ起こしの相場は安くても240円/分くらいだ。通常の依頼で200円を切るなら大した買い叩きであるし、ましてや100円を切るだなんて考えられない。

だから上記のサイトを見たとき、ちょっとびっくりしてしまった。悪い意味でショックを受けた。

「安い! お値段なんと99円!!」その人件費はどこから……。

在宅ワーカーの時給は最低賃金を下回る

繰り返すけれども、先に挙げた「タイピングベース」なるサービスでは、テープ起こしを99円/分で引き受けている。これがいかに非常識的なことなのかを説明したい。

上記の採用情報をご覧のとおり、タイピングベースは在宅ワーカーにテープ起こしを外注している。(業務委託契約)

僕もテープ起こしの仕事をしていたことがあるのだけれど、テープ10分を起こすのには大体1時間の作業を要する。つまりテープ1分=99円で請けるのであれば、時給換算では990円前後となる。

ただしこれはクライアントから個人として直取引で請ける場合であって、タイピングベースの在宅ワーカーとして作業した場合は、分単価99円の報酬から[会社の利益]および[内勤スタッフの給与]がさらに差し引かれるはずである。

時給換算で800円か700円か、もしかしたら500円を切ることも十分に考えられるが、東京都の最低賃金である時給932円を上回る報酬を在宅ワーカーが得られるとは到底思えない。

この記事のタイトルのとおり。

今のテープ起こし業界は、在宅ワーカーからの搾取によって成り立っている。

暗澹たる気持ちである。

日本クラウドソーシング検定協会とタイピングベースの繋がり

やるせないと感じるのは、このような在宅ワーカー買い叩き企業のお仕事を、よりにもよって在宅ワーカーを支援するはずの日本クラウドソーシング検定協会が紹介してきたことだ。

日本クラウドソーシング検定協会は、駆け出しWebライターのための資格である「Webライティング実務士」の検定試験を実施している団体だ。

ここの検定教材の質がひどい!という話は、昨年に当ブログでも記事にした。

上のWebライティング技能検定の教材が、4万円も取るうえにまったくひどいクオリティだったので、本当に怒っていた。

そして今回、技能検定合格者に対して「タイピングベースに登録して在宅ワーカーになると、先着200名にモバイルバッテリーをプレゼントするよ」というメールが協会から送られてきたのだ。

上のページからも、日本クラウドソーシング検定協会が「タイピングベース」への登録を合格特典としていることを確認できる。

もう、悲しみのぶつける先が見つからないのだけれども……。

4万円の教材で「Webライターの資格」を与え、その資格者に買い叩きテープ起こしの仕事を紹介する。

これを搾取と言わず何であるのか。

タイピングベースにおける「はてブ」スパム(ブラックハットSEO)

今回、僕が少し強気になって特定のサービスを批難している理由のひとつとして、タイピングベースがブラックハットSEOをしている可能性が高いということが挙げられる。

タイピングベースのトップページには、34件のブクマがついている。すべて無言ブクマである。しかもうち33件がデフォルトのはてなアイコンである。

そして各ユーザーのブックマーク先を確認したところ「seoマスターの株式会社ディテイルクラウドクリエイティブ」という会社のトップページをブックマークしているユーザー(計10名)と100%一致した。

はい。完全に真っ黒な、はてなブックマークスパムですね。

在宅ワーカーはブラック企業と戦ってほしい

僕もこんな記事を書いたからには、SEOマスターからネガティブSEOや嫌がらせを仕掛けられるかもしれない。そのときはそのときである。

ただひとえに、テープ起こしをしている在宅ワーカーの人たちには、このようなブラック企業に負けることなく、戦ってほしい。

クライアントとフリーランスは、対等な関係性のうえでビジネスをしている。適正な価格で仕事を請け負うことは、社会のためであり、相手のためであり、そして何より自分のためでもある。

間違っても分単価99円の仕事を請け負ってはいけない。

僕とてまったく他人事ではなく、この業界を、買い叩かれるWebライターや在宅ワーカーの未来を、本当に何とかしたいと切に願っている。

一寸先は闇なれど、ともに戦っていこう。

(了)

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