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『ぼっち・ざ・ろっく!』は素晴らしいぞ!!!(第1巻感想)

アニメ化したら覇権は間違いなしと期待を集める今話題のきらら作品『ぼっち・ざ・ろっく!』(まんがタイムKRコミックス/はまじあき・著)が本日単行本の発売日で、さっそく買ってきた。

『ぼっち・ざ・ろっく!』を知らないという方は下のニコニコ静画のリンクから第1話を試し読みできるのでぜひ読んでほしい。

本作は4人の女子高生がバンドを組んで活動する話で、一見「けいおん!」のような青春日常モノを連想させる。しかし主人公は極め付きの《ぼっち》であり、陰キャである。《青春》の言葉の対極にあり、青春の眩しさに耐えられず身体がナメクジのように溶けてしまう超ぼっち主人公が、対人恐怖に苦しみつつそれでも仲間と一緒に頑張ってバンドをやっていくのが、本作の大きな魅力だ。また、主人公の存在そのものがロックである。

さておき、この記事を書いている僕自身も「友達いない歴=年齢」のぼっち人間だ。小説家になろうでは「ぼっちの就活日記」という自虐小説を連載していた。

だから、本作の主人公(ぼっちちゃん)には非常に共感できるし、自己投影できるし、それどころか"ぼっちちゃん"は実質的に僕自身なのでは。僕がまんがタイムきららの世界に転生したらそのままぼっちちゃんになるのでは。というくらいに、ぼっち・ざ・ろっく!は我々ぼっち特有の思考パターン・性格を見事に描いている。デフォルメ化こそされているものの、僕と同じ本当のぼっち人間がこの漫画を読めば「この主人公は私だ!!」と叫びだしてしまうことは確実だ。

ぼっちちゃんは豆腐メンタルで、自己肯定感がとても低い。ネガティブ思考で、不器用だ。何かあったらすぐにゴミ箱に入ってしまう。一生懸命に立ち振る舞おうとしても、他者からは変人奇人に見られてしまう。

そんな主人公がバンドをやるからこそ、やはりロックであるし、心を打たれるところがある。

元からスーパーマンの人間が努力をしたり葛藤したり、そういう物語はもちろん素晴らしいのだが、一方で(どうせ僕なんかが頑張ったところでこの主人公のようにはなれないんだろうな……)と卑屈になって絶望している自分がいる。

しかし本作のぼっちちゃんは、本当に自分の映し鏡ではないかと錯覚するほどに、生きるのが下手そうなキャラクターで、社会不適合者で、良く言えば等身大の主人公なのだ。それゆえに、励まされる。

ぼっちちゃんが頑張っているのなら、僕も頑張らなきゃいけないな、と。そういう前向きな気持ちにさせてくれる。

なんにせよ、ギャグ漫画としても面白く、もう今から2巻の発売が待ち遠しい。これは本当にアニメ化してほしい。アニメ化を切に願う。みんな単行本を買おう!!

以上、ぼっち・ざ・ろっく!は素晴らしいぞ!!!という感想でした。

ぼっち・ざ・ろっく! (1) (まんがタイムKRコミックス)

ぼっち・ざ・ろっく! (1) (まんがタイムKRコミックス)

 

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