読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Webライターとして生きる

五条ダンのブログ。「楽しく書く」ための実践的方法論を研究する。

締め切りを人生の味方にしよう

締め切りは《胃》の天敵だ。僕はWebライターをしていて、常に何かしらの締め切りに追われている。納期が三重に被った日には胃がキュゥゥウと締め付けられる。ウシのように胃袋が四つは欲しくなるし、カエルのように胃袋を吐き出してジャブジャブと洗えたらどれほど良いだろうかと考える。

それでも、生きていくためには締め切りと戦わなければならない。それから、死なないためにも締め切りと仲良くしなくてはいけない。締め切りが近づくたびに胃痛に苦しめられるのでは、死神に追われるのと大差なかろう。精神的にも身体的にも、締め切りを味方につける必要がある。

では、どうすればいいのか?

ひとつは「小さな成功体験」を喜ぶことだ。締め切りまでに納品を終えて、原稿にGoサインが出され、報酬が振り込まれる。毎日の仕事の流れに過ぎないけれど、締め切りのひとつひとつには小さな成功体験がある。締め切りに間に合わせた達成感を素直に喜べば、締め切りは決して苦の概念ではなくなる。

もうひとつは「締め切りを追いかける」こと。英語では締め切りをDeadlineという。語感からして死神に追いかけられているような気持ちになる。けれども「締め切りに間に合う」は「meet a deadline」だ。むしろ気持ちとしては、こちらから死神のもとに出向いて抱きしめてやるぜ!くらいが良いのかもしれない。

締め切りを守れることはライター生命と等価だ。Deadlineは換言すればLifelineでもある。言葉遊びはこのくらいにして、以下では具体的なLifeHacksを。

Googleカレンダーをスケジュール管理に使う

Googleカレンダーは便利だ。僕もGoogleカレンダーへのリンクをブックマークバーの一番見やすいところに設置して、頻繁に使っている。予定はクラウドに保存される。PCからでもスマホからでも確認できる。〆切日にはスマホの方にアラートも出してくれる。

予定リスト一覧を出力することもできれば、カレンダーをA4用紙に印刷することもできる。使い勝手がいい。さすがGoogle。とはいえ万が一のセキュリティリスクを考えて、機密情報は一切書いていない。「はちみつ×2」「サプリ修正」「小松菜/カルシウム」など、他者から見たら意味不明な文字列が僕のカレンダーには並んでいる。

僕は依頼を受けたらすぐに、Googleカレンダーに締め切り(納期が明確に決まっていない場合は目安となる日)を書き込んでいる。複数の案件を同時並行で進めるときの方が多いので、そうしないと優先順位が分からなくなる。

ちなみに日々のタスク管理にはTrelloというWebサービスを使っている。詳しい説明は割愛するが、無料で使えて便利なので興味のある方はぜひ。

(2016年に日本語化対応がされた)

「先延ばし」にしないために「やりかけ」にしておく

先延ばし癖は、誰にでもある。僕もひどい後回し主義者で、夏休みの宿題を8月31日にやるタイプだった。そういえば《先延ばし》に関して、とても面白かったTED動画がこちら。

公式サイトの方へ飛んで閲覧される場合は下記リンクより。

ティム・アーバン: 先延ばし魔の頭の中はどうなっているか | TED Talk | TED.com

(スマホだと日本語字幕が表示されないかもですが、ファイトです!)

これはもうTEDトークのなかでも特にお気に入りで、好きすぎて3回も見返してしまった。わかるわかる。めっちゃわかる。共感の嵐だ。

英語ではあるけれど、著者のブログ記事もおすすめ。

閑話休題

僕の場合は、先延ばし癖を回避するため「早期の段階で仕事をやりかけておく」ことを心がけている。例えば記事制作の依頼が入ったらその日のうちに原稿ファイル(docx)を作成して、一行だけ何でも良いから書き込んでおく。

こうすることで次回以降の仕事に取り掛かる心理的ハードルが下げられ、先延ばししづらくなる。仕事をあえて切りの悪いところで終わらせるとうまく進む、といったライフハックは「ツァイガルニク効果」の言葉でも知られ、たしかにそれなりの効果を感じる。

「真っ白でまったく手を付けていない夏休みの宿題」と「最初の1問だけ解いている夏休みの宿題」があれば、(労力差はほとんど無くとも)後者の方が取り掛かりやすい。

何にせよ、やるべきことを後回しにしてぐだぐだと過ごしている時間こそが、一番苦しい。案ずるより産むが易しで、難しそうな課題でもやり始めれば楽になる。じっとうずくまって締め切りが迫る影に怯えるよりも、締め切りを追いかけていた方がはるかに楽しい。

これだけは――、確実に。

締め切りに追われる人生は果たして幸せなのか

ドイツ児童文学、ミヒャエル・エンデの『モモ』は、時間に追われる人々の悲劇を描いた作品でもある。人々は明日のため、未来のために、今の時間を節約しようとする。もっと効率的に、もっとスピーディーに。追い求めれば追い求めるほど、人々の生活に流れていた《時間》が灰色へと染まってゆく。

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

 

締め切りに追われる人生が果たして幸せなのか、僕には一概に答えられない。ただし、締め切りを楽しんではいる。締め切りに追われる《今この瞬間》を楽しんでいる。

人生とは絶え間ない締め切りの連続である。

人はいつか、必ず死ぬ。死が人間にとって最後の締め切りであるならば、それは未来のためでも過去のためでもなく、今この瞬間のために存在しなくてはならない。

だから、締め切りのために人生を捧げるのはやめよう。人生のために、締め切りがあるのだから。

締め切りを人生の味方にしよう。

(終わり)

スポンサーリンク


Copyright (C) 2016-2017 五条ダン All Rights Reserved.